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No.2「Guyatone / GA-580 SUPER READ (その2)」


 前回、修理したGuyatoneのGA-580ですが、
スピーカー(30cm)と箱が大きいからということもあってか
「アンプをクリーンにしてエフェクターで歪ませる」という使い方をする場合の
「加工前の音」としては、慣れればなかなか良い音がするようになってきました。

チューブ・アンプにしてもトランジスタ・アンプにしても
エフェクターで歪ませるという使い方をする場合には特に
まずアンプ直でのクリーンの音がしっかりしてないと、納得のいく音にはならず、
どんなクリーンの音であればエフェクターで歪ませた時に納得のいく音になるのかというのは
慣れてくると頭の中に「理想のクリーンの音」というのが染み込んで刻まれていますので
エフェクターで歪ませた音を確認しなくても
アンプ直のクリーンの音だけで判断が出来るようになります。

この「理想のクリーンの音」が出るアンプとして代表的なものとしてはJC-120がありますが
自宅で使うのに適度な大きさでということになると、やはり限られてきます。


 さて、「慣れればなかなか良い音がします。」というのは、このGA-580というアンプは
アンプ側の調整で「理想のクリーンの音」の許容範囲内になるようにする為には
トレブルをかなり絞ってベースをかなり上げるという極端なセッティングを強いられるからなんですが、
そういうセッティングで個人的に理想の音の許容範囲内に収まるようになった、ということになります。
(そういえば昔、MarshallのJCM800や900もそういうセッティングで使う感じでした。)
まぁでも良いと感じる部分がどこからきているのかというと、先に述べたように
回路そのものよりも「スピーカー(30cm)と箱が大きいから」というのが大きいような気もします。


そんなこんなで・・・


GA-580を 「悪くないアナログ・アンプ」 に認定し、
部品取りの目的で2台目のジャンクをヤフオクでゲットしました。







前回修理したものと比べてみると、色々と異なっています。バージョン違いですね。
まず、表の「Guyatone」のロゴのプレートの位置が異なります。



どちらが新しいタイプなのかはちょっと確認が取れませんが、
見つけたカタログにはロゴが端にあるタイプが載ってます。

当時の価格で43,800円。



内側を見ると、箱の造り自体も異なります。
前回修理した方はブロックのような隅木が接着されていますが
あとで仕入れた方はそこに前面カバーを取り付けるネジが付いてます。



あとで仕入れた方は隅木が無いわけではなくて、細長い角材が隅木になってます。

また、前回修理した方は前面からスピーカーが取り付けられていますが
あとで仕入れた方は裏面(内側)から取り付けられています。

仕様変更の理由には、経費削減の為の製作工程の簡素化や強度対策などが考えられます。
わざわざここまで箱の製作方法を変更するとは、
ちなみに、グヤトーンの“グヤ”は家具屋の“グヤ(具屋)”だそうです。
メーカーの名前の由来って面白いですよね。

あと、角にある「角金具」も異なります。
きっと変更しなければならない理由があったのでしょう。



前回修理した方はスピーカーの取り外しを表側から行うからか
スピ−カーのカバーがマジックテープで留めてあるので引っ張れば簡単に外せますが、
あとで仕入れたやつは裏からネジ留めなのでただ引っ張っても外れません。



そして・・・

前回のやつはつまみが2個無かったのですが
今回のには3個付いてるからこれで全部揃うなーと思ったら・・・
なんと、つまみが異なります・・・ぅーむ。






基板はどちらも「EPK-118」という同じものを使用していますが

上:前回修理した方
下:今回仕入れた方



部品面を見ると見た目が違う箇所が結構ありますね。



中央下付近の抵抗器2本はレイアウトが異なるだけで回路は同じです。
それよりも3つのトランジスタの向きが90度違うのが気になります。

裏をみると、足の向きが違うんですね。



足の長さも違います。切ったのか、もともと仕様が違うのか、です。

データシートを見ると、あとで仕入れた方の向きが正しいようですが・・・



この放熱器は手ではめ込む方式になっていて取り外しが可能で
単に前回修理した方に付いてたやつは放熱器の取り付けの向きが違うだけでした。
よく見ると向きが違う方はポッチと切り込みが合っていませんよね。



ただ、このトランジスタはもともと放熱器が付いていないタイプの2SA606/2SC959と
放熱器が付いているタイプの2SA607/2SC960というように、
型番によって放熱器の有無が分かれているものなんですよね。
よって、2SA607と2SC960の放熱器の取り付けの向きが違うというのは
Guyatoneがトランジスタを仕入れてから放熱器の向きを変更したか、もしくは
前の所有者が自分で放熱器の向きを変更したか。ということになります。
(そのへんはどうでもいいことなのかもしれません。)


まぁそんなこんなで、2SA607と2SC960が入手出来ました。





見た目だけではなく、抵抗値やダイオードが異なる部分もあります。



あとで仕入れた方は、温度補償のダイオードが2本から1本に、82Ωが68Ωに、100Ωが150Ωに、
150Ω2本が220Ω2本に、セメント抵抗器0.1Ω2本が0.5Ω2本になっています。

前回修理したGA-580のPOWERAMP基板の回路図と比べるとこうなります。



この変更によって何が変わるかというと、 ダイオードの本数で温度補償の効果の大きさが変わるのと
エミッタ抵抗の値でアイドリング電流の大きさが変わるのと
82Ωが68Ωになってるのは素材もカーボンから酸化金属皮膜になってますが、
酸化金属皮膜にすれば燃えにくいです。
ちなみにここの抵抗器は熱暴走を放置するとあっというまに燃える部分です。
これは、私も前回の修理でトランジスタの種類を変更して回路と定数を調整した際に
熱暴走についてはしっかりと対策・設計をしなければならないと思ったわけですが、
やはりメーカーでもそのへんは改善の努力をしていたということですね。

音に影響が出るような目的の変更ではないです。



さて、今回もジャンクなわけですが、一応音は出ます。

ただ、VOLUMEをちょっといじると急に爆音が鳴り響きます。

可変抵抗器の内部でGND側の接触不良が著しいせいで、
音が絞られずにフルテンの状態になってしまうのです。

可変抵抗器を交換すれば直りますが、同じアンプを2台置いておくには大き過ぎるし
もともと部品取りとして仕入れたので、外観の劣化が激しいこちらの固体を「部品取り」とします。

2SC793も2個入手出来ました。



2014.1.11



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