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No.7「KENWOOD / CS-4025 修理」


KENWOODのオシロスコープ「CS-4025」です。

道具として使えればそれでいいのでブランドにはこだわっていません。
エフェクターの調整など、必要な波形が観測できればそれで充分です。



ただ古いものですから、たまに壊れるわけですよ。
壊れるというか、経年劣化による不具合ですね。
前にも一度修理したのですが、今回また別の箇所で不具合が発生しました。

やっぱりまだデジタルよりもアナログオシロの方が使い易いと思っていますので
これからも直し直し使い続けるのでしょう。
ということで備忘録的な感じで修理の記録を残しておこうかと。



まず、前回の不具合の症状は・・・「電源が入らなくなった。」です。

昨年くらいだったかなと思って記録を見たらもう4年以上前の2011年の1月のことでした。
記事にするほどでもないと思って、さっさと直して使ってましたが、
修理した時の写真が残ってましたのでついでに載せておこうと思います。

“音を映像に変換する装置” の中はこんな感じ。



電源が入らないのでCRTを外して電源部を見ます。



パッと見たところは綺麗なんですけどね、よく見たら意外に汚いのね。
トランジスタの足にホコリみたいのが溜まってましたが・・・



ショートしているわけでもなく、焦げた形跡もありません。
ここを綺麗にしても電源は入りませんでした。 原因は他にあります。

ちなみに2SC1384はちょっと希少かもしれません。互換品は2SD774あたりでしょうか。
どちらも廃番品ですが、まぁもし壊れても何かしら代替品はあるでしょう。



そうすると疑うのは電解コンデンサかなぁと。
ここも汚いですねぇ。 掃除しておかないと。



実はアンプなどの古い機器を修理する時って
よく「まずは大容量電解コンデンサの新品交換は必須」っていう風潮があるのですが
私は本当はあまりそういう派じゃないんですよ。

もちろん「要交換」になったら交換しますけど、交換しなくても大丈夫なことが多いですし

修理が終わってから「念の為」ということで交換しておくことはありますが、
それは不具合を直すのとは別のことです。

ただし、これは「電源が入らない」という症状が出た瞬間に「要交換だ」と思ったので
まずは電解コンデンサを交換することにしました。



パッパッパッと交換。



で、あっさり直りました。 修理完了です。



つまり結果的には、故障の原因どうのこうのの前に、古い機器を安心して末永く使いたいのであれば
「まずは大容量電解コンデンサの新品交換は必須」というのも「一理あるな」という印象ですね。

昔からよくそう言われてるだけのことはあるな、と(笑

まぁ耳学問で済ますより実際に体験出来たということで、良かったと思います。


これが前回の修理。



あれから4年・・・何ら不具合もなく使っておりましたが、

事態はいつも突然起こります。

今度は電源は入るのに画面に何も映りません。


「CRTが逝っちゃったんじゃなきゃいいけど・・・」と思いながらフタを開けます。




まずは接触不良を探します。

この基板のコネクターや配線に触れると画面が付いたり消えたりします。
CRTは無事でよかった。



コネクターに接点復活剤でいけると思ったら症状は改善されません。

そこで、基板を外してみると・・・

ハンダの割れを2箇所、発見。 これが原因でした。



ハンダを付け直して修理完了。



まだまだこれからも使えそうです。

2015.10.20

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